この夏のこと

この夏のこと

8月も今日で最後となりました。今年の夏はとても長かったように思います。暑くなるのが早かったせいでしょうか。それだけでもないような。昨日から、いろいろなことを思い返しています。

 

8月11日のブログで「私の中の女の子」を書きました。思いのほか多くの反響をいただきました。意識するしないにかかわらず、こうした存在が確かにあること。彼女を大切にすることが、とりもなおさず自分の幸せにつながること。そう教えてくださる方もあり、改めて心強く思った次第です。自分でもしっかり実感できたのが、この夏のことでした。それは、この夏の、というより人生のとても大きな出来事でした。

 

ブログで、私の中の女の子がいつも笑っていられますように、と書きました。現実はそうとばかりはいきません。日々の暮らしの中、いろいろなことが起こって、喜怒哀楽、いろいろな感情が起こります。そうした自分の感情に向き合うのが、時にしんどくなることがあります。どんな出来事も、そんなものさ…と受け流し、自分の感情に気づかない振りをする方が楽に感じることも。

 

けれど、それは心の底に封じ込めているだけで、さらにしんどい思いをすることになっていたようです。なんと長い年月、そんなことを繰り返していたでしょう。気付かせてくれたのが、私の中の女の子でした。

 

うれしい時、彼女はきゃっきゃと声をたてて笑うようになりました。悲しい時、びぇーんと声を上げて泣くようになりました。笑うのはまあいいとして、泣くのははばかられると思っていましたが、泣きたいほど悲しければ泣いてもいいんだよと、彼女は平気な顔で言い放ちます。心はもっとしなやかだと。

 

感情むき出しはみっともないけれど、持て余した感情を少し放出するくらいのわがままはあってもいいのかも。ほとばしる思いを解き放つ自由があってもいいのかも。それを受けとめてもらえそうな人がいれば、甘えてしまってもいいのかも。そう思うと、ずいぶん楽になります。

 

女の子はそんなことが許される年齢ですが、私はというと…。年齢に逆行するようですが、この際、女の子に乗っかって許されてしまおうかと思っています(笑)。

 

こうした変化がなぜ起こったのかな、と考えます。

 

「しののめ寺町」開店以来、多くの方と出会い、触れ合うようになりました。魅力いっぱいの皆さんが、あちこちから私の心をつんつん、つついてくださって、凝り固まっていた私の心がほぐれ、なりをひそめていた女の子が伸び伸び動けるようになったんだと思います。

 

バカンスも花火も、大きなイベントは取り立ててなかったけれど、忘れ難い夏でした。

 

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メロンパンナちゃん

メロンパンナちゃん

前回はちょっとばかりディープな(?)話題でしたので、今回は小ネタを。

 

少し前のこと、常連の男性のお客様が帰り際、私に向かって「メロンパン…に似てるね」と言って出て行かれました。

 

私「???」

 

メロンパンって…、丸顔はいいとしても、表面デコボコやし、砂糖でザラザラやし、そもそもパンやし…。でもまあ、甘くて美味しいし、ええか、と思っていました(笑)。

 

先日、そのお客様に確認したところ、メロンパンならぬメロンパンナちゃんだったことが判明しました。アンパンマンに出てくるキャラクターです。そういえばその時、神戸にできたアンパンマンミュージアムの話をしていました。私、アンパンマンの登場人物に詳しくないもので、知らなかったんです。

 

調べてみると、メロンパンナちゃん、なかなかチャーミングな女の子らしく、メロメロパンチで人を虜にするとか。似ているとしたら、光栄の限りです! さっそくミニぬいぐるみを購入したところ、その可愛らしさに私もたちまちメロメロに。

 

これって接客の鑑ではありませんか。是非ともメロンパンナちゃんの魅力にあやかりたい。ということで、毎日「しののめ寺町」に同行してもらっています。仕事の合間、チラ見しては心に余裕を、笑顔に磨きを。目下、メロンパンナちゃんをお手本に修行中です。

 

このブログを読んでくださっている方のなかに、メロンパンナちゃんのファンがいらっしゃるかもしれません。私が似ているなぞ、大ブーイングかと存じますが、常連のお客様と私の大人のジョーク、ということでご容赦を。

 

今回のブログ、これはこれでディープな話題だったような(笑)。いつもお付き合いくださっている方、ありがとうございます。

 

さて「しののめ寺町」は明日、8月19日(月)~23日(金)夏季休業をいただきます。休み明け、ひときわ元気に明るく店に立てるよう、メロンパンナちゃんと有意義な休暇を過ごしたいと思っています。何卒よろしくお願いします。

 

 

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私の中の女の子

私の中の女の子

笑われるのを承知で書きます。

 

女性はいくつになっても、心の中に小さな女の子がいます。

 

私が言うのも失礼ですが、高齢でなお美しく魅力的な女性は、皆さんどこか少女のような可愛らしさを残しておられるように感じます。

 

私は韓国ドラマを一度も観たことがないのですが、年齢を問わず熱烈なファンがたくさんいらっしゃるとか。ジャニーズの追っかけをしている母子の話もよく聞きます。そうした方の話しぶりや表情は、皆、まるで恋する乙女のよう。

 

あぁ、皆さん、心の中に女の子がいるんだなぁと思います。

 

私は男っぽい性格と自分で思うし、人からも言われます。ひらひらとした可愛いものは苦手で、どちらかというとシンプルなものが好き。そんな私ですが、そんな私の中にも、それはそれなりに、やっぱり小さな女の子がいます。

 

心理学的にはインナーチャイルドというのでしょうか。難しいことはわかりません。ただ、とても大切な存在です。気味が悪いと思われる方は、ここで読むのをやめていただいた方がいいかもしれません。(笑)

 

この女の子、私が悲しんでいると、しょんぼりとうなだれます。

私が喜んでいると、あどけない顔を上げてにっこり笑います。

 

でも私、いつも自分のことでいっぱいいっぱいで、彼女のことを思いやる余裕がありません。それでも健気にいつも私の中にいてくれる彼女。

 

自分を大切に、とはよく言われることですが、なかなか難しいもの。慌ただしい毎日の中で、自分のことはないがしろにしがちです。その「自分」を「女の子」に置き換えてみると、案外やさしいことに気づきました。

 

私の中の女の子がいつも笑っていられますように、そう願っているだけで、自然に自分も笑っていられる気がします。

 

自分にご褒美、なんて言葉を最近よく耳にします。自分にと思うと二の足を踏むような贅沢なことも、もう一人の自分にと思うと、気前よくなれる。まさに同じ感覚ではないでしょうか。大切な間(ま)です。

 

写真は奈良に古くから続くお店「遊 中川」さんのタオルハンカチです。先日、奈良に出かけた折に見かけ、魅了されてしまいました。生のままの糸の優しい手触り、無垢な色合い、バンビの繊細な刺繍…、華美ではないけれど、えもいわれぬ可愛らしさが、私の中の女の子の感性にぴったり合ったよう。手にとって飛び切り喜ぶ彼女の姿に、幸せいっぱいの自分を実感した次第です。

 

彼女が喜ぶことをいっぱい体験できるよう、彼女が喜ぶものを惜しみなく与えられるよう、そんな自分でいたいなぁ。というか…、ただただ一緒に幸せに暮らしていきたいなぁと、可愛いタオルハンカチを眺めながら思ったこのごろでした。

 

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