前回のブログでは体に思いを寄せることの大切さを書きました。心身ともに健康で美しくありたいと(ブログ体)。その尻からですが(笑)4月半ばから喉を傷め、それをまたこじらせてしまいました。
お医者様の開院時間に受診するのは、働く身にはなかなか難しいことです。段取りを整えながら通院、服薬を続け、ようやく完治したところです。体は元気だったのが幸いでしたが、どこかに不調を抱えているというのは、なにかしら大変なものです。
体調がすぐれないと、ただでさえ気弱になるものですが、店のことがあるとなおさらです。明日、店に出られないほどひどくなったらどうしよう。もっと重篤な病気の前兆だったらどうしよう。今回は事なきを得ても、未来永劫、健康が続くわけじゃなし。いつかは…。
気にかかることは、健康以外にもたくさんあります。あれこれ案じ始めると切りがなく、悪い妄想はふくらむばかり。「店を開ける」ということは、なんでもないようでいて、実は奇跡の連続にほかならないと思っています。決しておおげさでなく。そんな時、最近、出会ったばかりの言葉を思い出しました。
何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築き上げなさい。
マザーテレサも感動し引用したことで世に広まったという処世訓「それでもなお、人を愛しなさい 人生の意味を見つけるための逆説の10カ条」(ケント・M・キース著)の中の一節です。
一見、あまりに悲観的な表現にたじろぎますが、まさに逆説! その裏側にとても楽観的、能動的、底抜けの明るさを感じ、印象深く記憶していました。10カ条それぞれに含蓄のある言葉が綴られていますが、私はこの一節が一番好きです。
改めて本を購入し、読んでみました。不条理なことだらけの世の中にあって、基準を自分自身に置いてみることの大切さが一貫して説かれています。それは胸のすくほどにシンプルで、なにがあってもブレない無敵なものに思えました。
何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築き上げなさい。
何年もかけて築き上げられたものが一夜にして崩れ去る例は枚挙にいとまがありません。誰もが明日は我が身です。けれど…。
私は、築いている今が楽しい。私は、築いている自分が好き。私にとって、それは一夜にして崩れ去るかどうかよりも大切なこと。
ならば、明日を案じることよりも、今日、築き上げられることに心を向けよう。そう思いました。
長くなりますが、参考までに10カ条を書き留めてみます。
1 人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
それでもなお、人を愛しなさい。
2 何か良いことをすれば、
隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
3 成功すれば、うその友だちと本物の敵を得ることになる。
それでもなお、成功しなさい。
4 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。
5 正直で率直なあり方はあなたは無防備にするだろう。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
6 もっとも大きな考えをもったもっとも大きな男女は、
もっとも小さな心をもったもっとも小さな男女によって、
撃ち落とされるかもしれない。
それでもなお、大きな考えを持ちなさい。
7 人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8 何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
それでもなお、築きあげなさい。
9 人が本当に助けを必要としていても、
実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい。
10 世界のために最善を尽くしても、
その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
心に響く言葉がありましたでしょうか? 素晴らしい本に出会えた感動と共に、店への思いを少しでもお伝えできたなら、うれしいです。
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